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石鎚山北壁ダイレクトルート

  • HIRO
  • 6 時間前
  • 読了時間: 3分

2025.5.12~13

メンバー AKE、Tobu、HIRO

記:HIRO


「石鎚山北壁」
「石鎚山北壁」

5/12 13:00 米子出発。

松江道~しまなみ海道を経て四国に上陸。

寒風山トンネルを抜け夕暮れに染まる美しいUFOラインを駆け抜け、本日のテン泊地となる白猪谷オートキャンプ場に到着した。

こちらで今回の遠征で石鎚山北壁をご案内していただく土佐アルパインクラブのT氏、Y氏と合流。お酒を酌み交わしながら山談義に華を咲かせたいところだったが、前日の寝不足と明日の登攀に備え早めに寝袋へ潜り込んだ。


「夕暮れに染まる美しいUFOライン」
「夕暮れに染まる美しいUFOライン」

5/13 5:00起床。放射冷却の影響か朝方は冷え込み寒さで何度か目が覚めた。早々にテントの撤収と朝食を済ませ土小屋に向け車を走らせる。


7:00土小屋登山口より北壁取り付きに向け歩みを進める。天気は快晴。満開のアケボノツツジと青空のコントラスト、そしてその背後には北壁がそびえ立つ。美しい眺望を楽しみつつ、途中雪渓の感触に冬を惜しみつつ北壁を目指す。


「北壁へのアプローチ、快晴の北壁とアケボノツツジ」
「北壁へのアプローチ、快晴の北壁とアケボノツツジ」

9:00 3の鎖で登攀の準備を整え取り付きに向けトラバースを開始。取り付きまでのトラバースでは足元が崩れており慎重に進む部分が数箇所あった。

遭難プレートを過ぎ10mほど登った辺りに取り付きがあった。

今回私は土佐アルパインクラブのT氏とロープを繋がせていただきダイレクトルートへ。AKEとTobuはY氏がリードで鷲尾ルートからカンテルートに抜ける。


「取り付きへのトラバース、足元が悪い箇所有り」
「取り付きへのトラバース、足元が悪い箇所有り」

10:00 登攀開始。北壁のほぼ中央を左上する顕著な凹角を登攀する。出だしはルートが分かり難かったが、最初のハーケンにクリップし見上げると、1P目の終了点のあるハングした染み出しのある場所までのラインが見え、ハーケンやリングボルトを辿ると迷う事は無かった。凹角に入ると傾斜が強くなってきたが、ホールドやスタンスがしっかりあったのでアブミを使用する事は無く25分程度で1P目の登攀を終えアンカーを構築しビレイ体制を整えた。終了点には新しそうなハンガー2つと、古びたリングボルトやRCCボルトがあった。


「1P目、HIROリード、ビレイはT氏」
「1P目、HIROリード、ビレイはT氏」

「上部ハング帯が見える」
「上部ハング帯が見える」

「1P目終了点、しっかりしたボルトと古びたRCC」
「1P目終了点、しっかりしたボルトと古びたRCC」

11:00 2P目登攀開始。このピッチはアブミを使用した。私自身アブミを使用する人工登攀は初めてである。出だしにハング超えがありここが核心のようだ。アブミでの登攀も最初は少し慣れなかったが、慣れてくると快適に登れた。ハングを越えると凹角沿いにハーケン・リングボルト・RCCボルトが連打されているが、どれも古く錆び付き強度も期待できない。墜落荷重がかかると崩壊する可能性もあり落ちると宙吊りになる為、慎重に登攀した。2ピッチ目には所々、新しそうなハンガーも打ってあった。凹角を抜けた上部は簡単なクライミングとなり11:45頃に天狗岳の頂上に出た。天狗岳は平日ながら多くの登山者で賑わっていた。以前は頂上にもハンガーが打ってあったようだが全て撤去されていたので、大岩に240cmスリングを巻きアンカーを構築した。その後フォローをしていただいたT氏を迎え入れ、熱い握手を交わさせていただき、別ルートを登攀するメンバーと合流する為カンテルートの終了点に向かった。


「2P目、アブミの人工登攀、HIROリード」
「2P目、アブミの人工登攀、HIROリード」

「核心のハング越え」
「核心のハング越え」

「ボルトが古く錆びている為慎重に登る」
「ボルトが古く錆びている為慎重に登る」

鷲尾ルートからカンテルートに抜けるメンバーはハンガーが2~3本外されているという、想定外のトラブルに見舞われたようだ。フリーで抜ける事もできない為、上からお助けロープを下ろしアシストする事にした。

14:50 想定外のトラブルに見舞われたがY氏、Tobu、AKEも無事登攀を終え合流した。

西日本最高峰からの景色を堪能し、登攀の余韻に浸りながら石鎚山を後にした。


「カンテルート終了点直下、Y氏」
「カンテルート終了点直下、Y氏」

「終了点直下、Tobu」
「終了点直下、Tobu」

「終了点直下、AKE」
「終了点直下、AKE」

「景色を堪能し充実の北壁を後にする」
「景色を堪能し充実の北壁を後にする」

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